2.8 - 高度な Revit ワークフロー

この章では、Revit 内から FormIt を起動し、FormIt を使用してジオメトリとデザイン オプションを生成してから、Revit モデルに読み込み直すことができる、Revit 2022 のこの新機能について説明します。以降の操作では、 Encode Campus Sample Model.rvt ファイルが必要です。このファイルは、 FormIt Primer Part 2 Dataset に含まれています。

この機能を使用するには、Revit 2022 と FormIt Pro の両方のライセンスが必要です。FormIt Pro は、Autodesk Architecture, Engineering & Construction (AEC) Collection のサブスクリプションメンバー、またはエンタープライズ ビジネス アカウントをお持ちのお客様のみが使用できます。FormIt Pro の詳細については、 こちらをご覧ください。

Revit から FormIt を開く

1 - まず、Revit 2022 で Encode Campus Sample Model.rvt を開きます。Autodesk Account にサインインしてから行ってください。サインインしていない場合、または FormIt Pro ライセンスがない場合は、Revit 内から FormIt を起動できません。

2 - Revit 内から FormIt を起動するには、次のように操作します。

  1. 既定の 3D ビューを開きます。

  2. [マス & 外構] リボンにナビゲートし、[3D スケッチ] ボタンをクリックします。

  3. [表示されているすべての Revit オブジェクトを使用して FormIt を起動します] オプションをクリックします。これで、表示されているすべての Revit ジオメトリが既に FormIt に読み込まれている状態で、FormIt が新しいウィンドウで起動します。

注: FormIt を起動するには、3D ビューを使用する必要があります。他のビューでは、 [3D スケッチ] ボタンはグレー表示されています。

3 - デザイン オプションを追加します。表示されているすべての Revit ジオメトリが 1 つのメッシュとして読み込まれ、Revit のコンテキスト というレイヤに配置されます。Option 1Option 2 という名前の 2 つの新しいレイヤを追加します。

4 - 次に、この 2 つのレイヤを使用して、2 つの組積造マスの建物の中庭に面したファサードに対してデザイン オプションをいくつかスケッチします。Option 1 では、Encode というメインの建物の形状に合わせてガラスの押し出しを追加しました。Option 2 では、創造力を発揮して自由に作成してください。この例では、曲線とブリッジを作成しました。すべてのジオメトリを整理してグループにし、そのグループをそれぞれのレイヤに配置してください。

5 - デザインを個別に読み込み、Revit モデルで 2 つ別々のデザイン オプションにします。レイヤ Option 1 のデザインを Revit に再度読み込むには、次のように操作します。

  1. [レイヤ]パレット でレイヤ Option 1 がオン、レイヤ Option 2 がオフになっていることを確認します。

  2. レイヤ Option 1 のジオメトリをすべて選択します。簡単に操作するには、レイヤ Revit のコンテキスト をオフにするかロックします。

  3. FormIt の標準ツールバー で、右端の [選択したモデルを Revit に戻す] ボタンをクリックします。

  4. ポップアップ ダイアログで、[選択したオブジェクトのみ] がオンになっていることを確認します。

  5. [OK] をクリックします。

: Revit ボタンは、通常の FormIt セッションでは表示されません。Revit 内から FormIt を起動した場合にのみ使用できます。

6 - Revit に戻ると、レイヤ Option 1 の FormIt ジオメトリが Revit モデルに読み込まれます。各グループは、個別の一般モデル ファミリとして読み込まれます。これらをデザイン オプションに配置し、次に Option 2 を別のデザイン オプションに読み込みます。

  1. Revit で、これまでに FormIt から読み込まれたすべてのジオメトリを選択します。

  2. Revit ウィンドウの下部にある小さな [セットに追加] ボタンをクリックします。

  3. [デザイン オプション セットに追加] ダイアログの [Courtyard Façade Options] で、[Option 2] をオフにします。これで、選択したジオメトリは、デザイン オプション 1 にのみ存在するようになります。

注: Revit のデザイン オプションを使用すると、同じモデルに関連する複数のデザインのアイデアを簡単に追跡し、切り替えることができます。詳細については、Revit サポートとラーニングのデザイン オプションページを参照してください。

7 - 2 つ目のデザインを読み込む前に、アクティブなデザイン オプションを切り替えて、新しいジオメトリが適切なデザイン オプションに直接読み込まれるようにします。Revit ウィンドウの下部で、[デザイン オプション]メニューを [Option 2] に切り替えます。これがアクティブなオプションになったため、作成または読み込まれたすべてのジオメトリは、自動的にこのデザイン オプションに配置されます。

注: FormIt がジオメトリを Revit に戻す際に、レイヤ Revit のコンテキスト 上の ジオメトリはすべて無視されます。

8 - FormIt に戻り、Option 2 のジオメトリを、先ほどと同じように、[選択したモデルを Revit に戻す] ボタンを使用して読み込みます。

9 - Revit ウィンドウの下部にあるデザイン オプションを切り替えることで、両方のデザインを表示できるようになりました。[表示スタイル] を[リアリスティック]に変更すると、FormIt で適用したすべてのマテリアルが Revit に取り込まれていることも確認できます。これは、パート 1 の「1.15 - Revit と連携する 」の章での説明と同様です。下図では、Revit で 3D パース ビューを作成してデザイン オプションを確認しています。

切断ボックスを書き出す

小さなエリアや内部スペースのデザイン スタディを作成する場合など、Revit モデル全体を FormIt に書き出す必要がないことがあります。このセクションでは、Revit モデルの小さな部分を FormIt に書き出して戻す簡単な方法の例を紹介します。

1 – デザイン オプションの設定が [メイン モデル] に戻っていることを確認します。

2 - Encode Campus Revit Model.rvt を開いたまま、プロジェクト ブラウザから Corner Office 3D View に移動します。

3 – 先ほどと同様に、[マス & 外構] リボンから [3D スケッチ] ボタンを選択し、[表示されているすべての Revit オブジェクトを使用して FormIt を起動します] を選択します。

注: FormIt と Revit の間で作業する場合は、転送するジオメトリをコントロールするオプションが常に 2 つあります。現在のビューに表示されるジオメトリをコントロールして、「表示されているすべての」ジオメトリを転送するオプションを選択するか、現在選択されているジオメトリのみを転送するかを選択できます。

3 - FormIt が再び起動し、Revit から書き出されたモデル コンテキスト内で FormIt のモデリング ツールを使用してデザイン スタディを作成できます。完了したら、[選択したモデルを Revit に戻す] ボタンを再度クリックするだけで、デザインが適切な場所で Revit モデルに読み込まれます。

Revit と FormIt の間で柔軟に作業することで、プロジェクトの大小にかかわらず、その一部のみのデザインのアイデアを簡単にすばやくプロトタイプ化できます。FormIt の使用方法の詳細については、FormIt + Revit ページを参照してください。

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